ＫＡＮＩフィルターのセット品は角形初心者のオジサンこそ買ったら面白いのだ

　もう初老の年齢だ、と同級生から指摘された。考えてみれば、その通りだ。いつの間にか、織田信長より長く生きてしまった。

　そんなことは関係ない、と言ったところで年齢は平等に襲ってくる。そういう時は、どうしたらいいのか。まぁ、どうもしようがない。年齢に沿って生きていくほかないのだ。よく年齢に抵抗するような美魔女や妙に身体を鍛えるオヤジなどがいるが。本人の勝手ではあるが。見ていて痛々しくはある。

そうした折に、年齢に対してきわめてクールにとらえているオジサンが書いたエッセイを読んだ。そのオジサンは、明らかに淡々と書いてある。すなわち、年齢がいくと頭脳の働きは明らかに減退するし、体力特に持久力は衰える。それはそうだ。また、恋愛したいなどと目覚めるオヤジがいるが。やめといたほうがいい。オジサンで人生経験を積んでモテると書いてある本もあるが。それは間違っている。あれは、一部の俳優やら芸能人を対象にしているし。そもそも、そういうモデル的人材を使ってマスコミがでっちあげた幻想だ。その背景には、それに付随する衣類なりアクセサリーなどを買わせようという魂胆が透けて見える。そういった意図の広告主の依頼がある。それはそれで仕方ないが。

いずれにしても、年齢は年齢でしたがうべきだ。それに沿った生き方、生活スタイルというのがある。いや、なにも隠居の勧めなどしているのではない。ただ、普通のオジサンは無理などするな、ということだ。例えば、早期退職後の転職だ。一部の雑誌にセカンドキャリアで事業を起こした、とか。海外で楽しい人生を送っているなどと、書いてあるが。そんなことができるのは、トピックとして取り上げられるくらい少ない人数ということをわからなければならない。普通のオヤジが真似すると、起業が失敗して大金を損したり、海外でホームシックにかかりノイローゼになったりする。

転職するなら、相応の職業で永く続けることを狙うべきだ。これまでの経験の延長上でもいいし、年齢いってからでも始められる警備関係などでもいいだろう。住むところも、なるべくなじんだところがいい。ただでさえ、適応力が悪くなるのだから、慣れない海外や田舎暮らしなどあこがれるものではない。

と、こう書くと身も蓋もなさそうだが。そんなこともないだろう。初老になると、もはや人より優れているアピールも立場的に必要でなくなる。若い世代も、オジサンだから仕方ないな、とある程度大目に見る。社会的地位なども「若い頃は頑張ったが、今じゃもうただの初老のヒラだよ」などと言っていればいい。これは、別に昔からヒラでも構わない。わかりっこないし、知っている人がいても深くは追及しては来ない。また、女性に対しても下心なく見れるので。テレビや映画で観る女優など、純粋に演技についてのみ評価できる。顔に惑わされないのだ。要は、自由度がますはずだ。

当然、もつアクセサリーも同様だ。で、このあたりで写真用品がでるが。例えば、フィルターなどを新しくそろえる場合も、勉強して段階を踏んだりそろえたりしなくていい。開き直って自由に、初心者キットをそろえればいい。「いや、一線を退いたので角形フィルターを楽しもうと思うが、よくわからないから」と言って、KANIのフィルターセットを買ったところで、誰も何も言わない。むしろ、真摯な感じさえする。初老年よ開き直りを抱けだ。

まさに、KANIフィルターのセット物は角形初心者のオジサンこそ堂々と買うものだ。

しかし・・本当にそうだよなぁ。開き直るべきなんだ。全て計らいを捨てて、自由に無理しないペースか。酒だって、自分の懐にあった酒を適量呑めばいい。。