KANIフィルターは老子流で実績を伸ばす製品なのだ

 いくら計画的に意図的な行動をしようとも、不作為で行くものには最終的には勝てない。古代の哲学者の老子も言っているが、無為自然が一番強い。

Obtuse%20triangle%20GND%200.9%20100x150mm%20個装箱写真縮小.jpg これは、商売についてもそうで。明治に入り、商売で大成功した元武士が自分の剣術の恩師に語っている。「商売を始めたころは、いくら計画的に計算して手掛けてもうまくいかない。そこで、開き直り、もう儲け云々ではなく、良い仕事をしようと心掛けた。そうしたら、かえってうまくいったのです」と。これを聞いた、恩師は閃くものがあった。永年試合をしていても勝てない相手がいる。何故か、うまくいかない。だが、己の心を見てみると、勝とう勝とうとしていた。そうだ。そんなことより、良い試合を心がけようと考えたらどうか、と。結果、相手をして『及びません』と剣を引かせた。その恩師こと山岡鉄舟が書き残している。

その少し前には、坂本龍馬の書いた手紙がある。この手紙、現存しているのをみると、かなり面白い。逆に、同時代人の西郷隆盛でさえ、残っている手紙は格調高いが堅苦しく、正直面白くはない。これは、他の偉人たちも同様だ。その要因として、考えられるのは、龍馬は手紙を残すことを全く考えておらずに、好き勝手に書いていたからだ。無欲の天真爛漫な手紙は人を楽しくさせるのだ。

さらに、時代は上って吉田兼好法師だ。彼の名著である徒然草だが、残しておくつもりで書いたものではない。彼が、適当に反故紙に気まぐれに書きつけていたのを死後に友人や弟子やらが、部屋を整理している際に見つけて、集め編集しタイトルをつけたものだ。そのせいか、何とも言えない味わいのある文章が出来上がっている。

そういえば、現在の写真用品メーカーで起業して成功している経営者が語っていた。以前は、経営が苦しい時には家族への生活費などを計算して、夜間にバイトをしていた。だが、ふと思ったという。こんなことをしていても、寝不足で仕事をすることになるだけ。どれが、本業かわからなくなる。そこで、思い切ってやめて損得ではなく、ただ本業に邁進しようと。結果、あれよあれよと業績が上向き、夜間に働かなくてよくなった。

儲けとか、利益とか、計算とかしていたら、ある程度はその範囲でうまくいくが。どこか、頭打ちになる。最終的には、損得ではなく仕事に邁進することだ。最終的に勝つのは無為自然の指針なのかもしれない。

ところで写真用品である。本欄でもたびたび取り上げているKANIフィルターから、新製品であるPremium Obtuse triangle GND 0.9 100x150mm、Premium CPL 150x150mm、Premium Vivid CPL 82mmが販売となった。このうちPremium Obtuse triangle GND 0.9 100x150mmは、横構図で両サイド街並み、山並みの間から日が昇るようなシーンで使用できるようなグラデーションフィルター。かなり、面白い製品だ。さらにいえば、このKANIフィルターの魅力というのは、製品だけではなく、真に良い製品を儲けなどを、とりあえずおいておいて市場に提案することだろう。結果、同製品の売り上げは、この時期にも関わらずにプラスとなっている。

まさに、KANIフィルターは老子哲学にのっとった姿勢で実績上げている製品、なのだ。

しかし、本当にそうだよなぁ。。作為は失敗するよな。いくら、酒を一滴たりとも呑まない聖人君子を気取っても、一日で崩れるし・・。
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