ユーエヌのチェンジングバックは渋いヒットを飛ばすだろうなぁ。。

書店に足を運ぶと、だいたい自己啓発本というコーナーが目立つ。そのコーナーの名前は、生き方、とか時間の使い方、とか様々であるが。要は、自己啓発本である。

この種のものは、ビジネス街の本屋に行けば行くほど数が多くなる。過酷なビジネスの現場に生きる02-1.jpg人々にとっては糧となる分野かもしれない。では、これはやはり相当に役に立つのだろうか。。実は、そんなことはない、という意見もある。その場では、大きな気分になり生活いや人生そのものが変わりそうだが、数日たつといつもの淡々とした自分に戻る。そんな評価も多いようだ。ただし、それを読んだ人は、効果がないのは自分の怠惰なせいだと思う。で、しばらくすると、他に自分にできそうな目先の変わった同種の本を購入したりする。

これは、なにも推測ではない。実は、こういう本で一定の実績を挙げている出版社の担当者が本に書いていたことである。その筆者曰く、だいたい、こういう自己啓発系の本のテーマは何パターンか決まっており、それらを順番に取り上げていく。原理的には、もちろん当たり前のことが基本になっているから、その通りにやっても害はない。で、その害のない原則を基本に、一定のストーリーを加味させていくと、ヒットの道を歩む。そのストーリーというのは、凡人あるいは逆境に置かれた人物が、目覚めて本に書かれている原理を実施することで成功していくという流れだ。その人物は、実在の人間だとなおいい。

確かにそうだ。これは、自己啓発本だけではない。今のヒットした歴史小説系の史上の人物の描かれ方にも、そういうパターンが多い。目覚めて、研鑽を積み、己の隠された器を発揮していくのだ。だが、一般の人が、それを取り入れようとしても、なかなかうまくいかない。何故だろうか。簡単である。酷なことだが。そういう人物らは、もともと才能があったからだ。当たり前のことだが。。

もちろん、そんなことはわかっているだろう。それにこれが目に見えた能力なら明確だ。誰もが、子供のころから野球を頑張ったところで、大谷翔平にはなれないだろう。少年柔道教室に通っても大野将平にはなれない。が、目に見えないビジネス、政治系や例えば官僚や法律系、医師、科学者、文学系などの分野では、そんなことは思えない。頑張れば、花開くと思ってしまう。

これは、かなりの身近な場合でもそうだ。そんな偉人レベルではなくても、そこそこ成功しているくらいなら、自分でもできると思ってしまう。だが、よくよく観察すると、そんなことないのだ。すごい人というのは、やはり凄いのだ。仕事柄、起業して成功した人を何人か取材しているが。そういう人らというのは、もともと凄いのである。だいたい、彼らのサラリーマン時代を、その当時の関係者から聞いても、有能だということは一貫して言われる。稀に、集団生活が合わずに目立たなかったタイプもいるが、そういう人でも頭の良さは、どこかで買われていたりしていた。そもそも、起業するくらいの度胸があり、それで成功に導くのだから博才があるということになる。自分を信じて努力し続けるのだって才能なのだ。

と、ここまで書くと身も蓋もない。だが、そんな必要はない。そういったことを理解した前提で言えば、凄くない凡人には凡人の戦い方があるのである。今の時代は、様々なSNSが発達している。別に文章がうまくなくても、こういう駄文書きでもブログで、好き勝手なことを書けるではないか。そのインフラがあるなかで、コツコツと野球で言えば、2割5分程度は打つレギュラーになれる程度の打者を目指して行けばいいと思う。

ところで写真用品である。この欄でも何度か取り上げたのだが、ユーエヌである。この企業は、かゆいところに手が届く的な商材を開発する。その原理は、コツコツと販売現場を回り、実際に欲しいという声を聞き、一定の確実な売り上げを見切った商品を発売して渋いポテンヒットくらいを売って実績を積み上げている。そんなユーエヌが復刻版のチェンジングバックを発売した。今のフィルムカメラブームなどにはぴったりだ。もちろん、既に売っている他社もあるが、そこよりは企業努力で価格も抑えられた。これは、例えば中古カメラ店などでは、一定数は買うだろうなぁ。さらに言えば、同社はJNRのロゴ入りSDカードケースやレンズキャップ、ストラップも発売している。やはり、好きな人は一定数買うだろう。地味ながら渋いヒットが打てるのだ。

まさに、ユーエヌのチェンジングバック等の商材は渋いヒットを飛ばしていく、のだ。

しかし、本当にそうだよなぁ。華々しく勝つのが人生ではない。地味でもいいから、渋いヒットを積み重ねていく。そういう行き方があるのだ、と思いながら今日も安い酒を呑んでいる。。
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